労務ニュース
「骨太方針2020」と成長戦略実行計画を閣議決定【政府】
2020/07/17 16:16
カテゴリ:経営・経済動向
政府は17日、「経済財政と改革の基本方針(骨太方針)2020」と成長戦略実行計画を閣議決定しました。
◇「危機の克服、そして新しい未来へ」とうたった骨太方針2020では、新型コロナウイルス感染拡大の下でのグローバル危機として、世界経済の大幅落ち込みと不確実性の高まり、自由貿易体制維持への懸念、グローバルレベルでの協調の形骸化と国際的分断の進行を指摘。そうした中で危機意識を共有し、わが国の独自の強み・ソフトパワーを生かして「新たな日常」を構築し、一人ひとりが豊かさを実感できる「質」の高い持続的成長を実現していくとしています。
「新しい働き方」の方向性としては、従業員のやりがいを高めるため、ジョブ型雇用への転換をはじめ、成果が的確に評価されるような“フェーズⅡの働き方改革”への取り組み加速を強調。感染症対応として広まったテレワークについては、定着・加速への新たなKPIを策定するとともに実態を踏まえた就業ルール整備に取り組むとしています。また、労働者が裁量的・自律的に業務を遂行でき、企業側では成果型の弾力的な労働時間管理・処遇ができるよう、裁量労働制の実態を調査し、制度の在り方について検討を行うとしています。
◇未来投資会議での議論を踏まえた成長戦略実行計画では、兼業・副業とフリーランスの環境整備に言及。兼業・副業については、本業と兼業・副業先での労働時間管理について、労働者からの自己申告制を軸とする簡便な管理方法を併せて示し、労働政策審議会で具体的なルール整備への審議を進める方向としています。フリーランスについては、安心して働ける環境整備に向けて、独占禁止法、下請代金支払遅延等防止法および実質的な雇用関係が認められる場合の労働関係法令の適用関係を整理したガイドラインの枠組みを提示。併せて、労災保険の特別加入制度の適用拡大の検討、共済制度の活用促進等を通じて働く人の保護強化を進めることとしています。
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